思い出の中のあの歌この曲

メロディーとともによみがえるあの頃の・・・

♪ 夏の全国高等学校野球選手権大会『大会行進曲』

夏の全国高等学校野球選手権大会『大会行進曲』 - YouTube

 コロナ禍で1年伸びたオリンピックでしたが、なんとか無事に(?)終わりました。
 直後にやってきた台風9号の影響で、1日遅れで夏の甲子園大会が今日8月10日から始まりました。

 

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2019開会式


 開会式の行進曲は春のセンバツとは違い、毎年同じ曲が演奏されていますが、これが日本の音楽史上屈指の大作曲家・山田耕筰氏の作曲であるとは知りませんでした。
 小学生のころから、つい8年前(西脇工業出場時)まで、幾度も訪れた夏の甲子園ですが、開会式はテレビで観るぐらいでした。
 (娘が高校時代に所属していた放送部の仲間の一人が、開会式のアナウンスに抜擢されたときは、特に注目して観た記憶はありますが・・・。)

 

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山田耕筰(明治19~昭和40年・1886~1965)

 この曲は昭和10年(1935)の「全国中等学校優勝野球大会」第21回大会から使われているそうで、86年も使われているのですね。

 曲の雰囲気的には、何か昔のドイツの行進曲を思わせるようなところがあるように思います。
 米英独仏の行進曲の違いが言えるだけの知識はありませんが、重厚感の中に溌剌とした躍動感のある曲の作りと言えるのではないでしょうか。
 春のセンバツのほうは、例年ヒット曲をアレンジした行進曲が使われると対照的です。 

 それぞれの主催者(毎日と朝日)の意向によるものなのでしょうか?

 

 本ブログでは、一年余り前に古関裕而氏の栄冠は君に輝くを取り上げたことがありました(https://sf63fs.hatenadiary.com/entry/2020/07/21/181018
)が、古関氏と彼が師と仰いだ山田氏の曲が毎年、夏の甲子園に流れていたとは! 
 そのあたりのいきさつは、以下の記事が詳しく報じています。

www.nikkansports.com

 また、この曲に歌詞がついているのも初めて知りました。

「全国中等学校優勝野球大会行進歌」

   作詞 富田砕花

   作曲 山田耕筰

百練競える この壮美

羽搏(はばた)け 若鷹 雲裂きて

溢るゝ感激 迸(ほとばし)る意気

今日ぞ晴れの日 起(た)て男児

※掲ぐるほこりに 旭日 映えて

球史燦(さん)たり 大会旗

 

烈々火燃ゆる この闘志 撩乱 華咲け 技冴えて

溢るゝ感激 迸る意気

今日ぞ晴れの日 往け男児

※以下同じ

 

優勝確たる この飛躍

毅(つよ)かれ 若獅子を浴びて

溢るゝ感激 迸る意気

今日ぞ晴れの日 捷(か)て男児

※以下同じ

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富田砕花(明治23~昭和59年・1890~1984、芦屋市ホームページ)

 ※さすがに、これは戦前のイメージですね

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 https://www.youtube.com/watch?v=5YWmmZnnSfM