♪ 「ラジオ体操の歌」(藤山一郎)
平成4年(1992)80歳とは思えない若々しいお声
新しい朝が来た 希望の朝だ
喜びに胸を開け 大空あおげ
ラジオの声に 健(すこ)やかな胸を
この香る風に 開けよ
それ 一 二 三
新しい朝のもと 輝く緑
さわやかに手足伸ばせ 土踏みしめよ
ラジオとともに 健やかな手足
この広い土に伸ばせよ
それ 一 二 三
今朝、6時過ぎに起きて食堂のラジオをつけると、ちょうどラジオ体操の開始の音楽が流れてきました。
自分が小学生のころには、まだ村に子供会もなく、自分たちの子どもたちが夏休みにお宮の境内でやっていたラジオ体操に行ったことはありませんが、この歌だけは知っていました。
ネットで調べてみると、「ラジオ体操の歌」も、この歌で3代目だそうです。
「ラジオ体操の歌」
・初代 作詞:小川孝敏 作曲:堀内敬三 歌:内田栄一
昭和6年(1931)8月
・2代目 作詞:脇太一 作曲:大中恩 歌:藤山一郎、コロムビア合唱団
昭和26年(1951)9月
・3代目 作詞:藤浦洸、作曲:藤山一郎、歌:藤山一郎、コロムビアひばり児童合唱団
昭和33年(1958)6月(郵政省簡易保険局・NHK制定)
ラジオ体操の歴史については、
この歌については、耳にすることはあっても口に出して唄うことは、まずありませんが、明るく爽やかで、無理のない素直で伸びやかな旋律は、藤山さんの張りのあるバリトンのお声と共に、我々世代にはとても懐かしいものです。
また、ラジオ体操第1、第2ともに、著名な作曲家による伴奏が付けられています。
前奏に誘われて、思わず体が動いてしまいそうになる、われわれ日本人の体の奥深くに刻み込まれた旋律とでも言うことができるのではないでしょうか。
なかなか上手く表現できないのですが、前屈、後屈、ひねり、屈伸といった
様々な動きと音楽の絶妙な組み合わせによって、何十年経っても(指導者の掛け声はありますが)勝手に体が動いてしまうというあたりにも、ラジオ体操の素晴らしさがあるように思います。
作詞の藤浦洸さん(明治31~昭和54年・1898-1979)といえば、まだ白黒テレビの時代、NHKのテレビ番組「私の秘密」のレギュラーとして出演されていた、眼のギョロッとしたオジサンという印象が強いですね。
氏の代表的な作品には、以下のような曲があります。
昭和12年「別れのブルース」 唄:淡谷のり子 作曲:服部良一
昭和14年「一杯のコーヒーから」 唄:霧島昇&ミス・コロムビア 作曲:服部良一
昭和21年「別れても」 唄:二葉あき子 作曲:仁木他喜雄
昭和25年「水色のワルツ」 唄:二葉あき子 作曲:高木東六
中でも、「水色のワルツ」はクラシック畑の作曲家・高木東六さんの格調高い旋律で、今も色あせない名曲です。大ファンの鮫島有美子さんの歌唱を聴くと、わたしなどうっとりとしてしまいます(笑)
※前回のアップから40日ほど経ち、連日の猛暑、酷暑の最中ですが、朝から爽やかな音楽に出会い、田んぼの草刈りもはかどりました。