思い出の中のあの歌この曲

メロディーとともによみがえるあの頃の・・・

♪ 菜の花畠に 入日薄れ~(「朧月夜」)

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一昨日、彼岸の墓参りに家内の実家を訪れた後に、久しぶりに室津の港に足を伸ばしました。
途中、揖保川の河原には、早くも菜の花がたくさん咲いているのが印象的でした。

思い出したのが、この「朧月夜」です。

だいたい、ジャンルでいうと日本歌曲が一番好きなのですが、ベスト5に入るお気に入りの曲です。

 

文部省唱歌「朧月夜」  1914年(大正3年)『尋常小学唱歌 第六学年用』
作詞・高野辰之 作曲・岡野貞一

一 

菜の花畠に 入日薄れ
見わたす山の端 霞ふかし
春風そよふく 空を見れば
夕月かかりて にほひ淡し

 

里わの火(ほ)(かげ)も 森の色も
田中の小路を たどる人も
(かわず)のなくねも かねの音も
さながら霞める 朧月夜

 

にほひ淡し・・・(月が)淡く色づいている
里わ・・・人里の

 

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YouTubeでこの曲をいろいろと聴いている中で、ドイツの少年少女合唱団が来日したときに、アンコールでこの歌を歌っているのを見つけました。(その後削除されています)

独唱のバリトンがあまりにすばらしいので、CDに焼いて車の中でもよく聴いていました。

 

さて、高野辰之・岡野貞一の両氏といえば、あの「故郷」(うさぎ追いしかの山~、「朧月夜」と同じく大正3年の『尋常小学唱歌 第六学年用』に収録)や「春の小川」(春の小川はさらさら行くよ~、四学年用教科書に収録)という後世に残る大変な名曲を生み出した「ゴールデンコンビ」(ちょっと昭和な言い方ですかね 笑)ですね。

 

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高野辰之

1876年(明治9年)4月13日 - 1947年(昭和22年)1月25 日)は、日本の国文学者、作詞家。号は斑山(はんざん)

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岡野貞一

1878-1941 明治-昭和時代前期の作曲家。
明治11年2月16日生まれ。大正13年母校東京音楽学校(現東京芸大)の教授となる。「春が来た」「水師営の会見」「春の小川」「故郷」などを作曲し,「尋常小学読本唱歌」「尋常小学唱歌」などの編集にあたった。昭和16年12月29日死去。64歳。鳥取県出身。 (コトバンク

 

子供の頃には、この歌に歌われたような景色が、近くでも見られたように思います。

そのころから、半世紀余り!農村の風景もすっかり変わってしまいました。

今の子供たちは学校で習っても、この歌に詠まれた情景を思い浮かべるのは難しいのではないでしょうか。

 

私の一押しのソプラノ歌手・鮫島有美子さん(昭和の頃、ファンクラブに入っていました)の歌も貼り付けておきました。

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ピアノ伴奏はご主人のヘルムート・ドイッチュ氏

 

長野県の飯山市には「朧月夜の里」というのがあるそうです。

機会があれば一度訪れてみたいものです!!