一昨日、8月27日(土)西宮にある芸術文化センター大ホールで、「海道東征」他の演奏を聴いてきました。
6月末に神戸新聞が県内の催し物一覧を載せている中で見つけ、楽しみにすると同時に、関連する本を3冊買って予習(?)をしての鑑賞でした。
主催者は「次世代を担う青少年に贈る」と題していましたが、ほぼ満席の聴衆の8割方は、自分も含めて「半世紀以上前の青少年」ばかり。
第一部はビバルディの「四季」。バイオリン独奏・中野りなさんの演奏は、とても18歳とは思えない堂々とした感じ。
第二部に「海道東征」が演奏されました。ステージ両サイドに電光掲示板(?)があり、歌詞が出るのですが、40年も仕事で古語に親しんだ(?)はずの者でも、(予習の成果むなしく)北原白秋の言葉遣いは難しすぎました。
YouTubeでも繰り返し聴いて「予習」していました。
演奏は、近年のものが東京混声、戦前の方は東京音楽学校(バリトンソロは中山悌一氏だったか)で、それが頭に残っているせいか、正直にいわせてもらうと、アルトのソロの中には「????」という感じの部分もあったように思います。
しかし、40名弱の人数で、この壮大なカンタータを歌い上げられた神戸市混声の皆さんは立派でした。
下は直前の「参考書」2冊
少し前に買っていたマニアックな一冊
戦後長らく、GHQにより封印され、日本人自らも敬遠し続けてきた「海道東征」とか「海ゆかば」という信時潔の二大傑作が、近年こうして立派なコンサートホールで上演されるというのは、素晴らしいことではないでしょうか。
まさか、県内で聴ける日が来ようとは・・・・・。
最後の「海ゆかば」については、かなり前に「海ゆかばのすべて」というCDを買っていて、いろんなバージョンがあることは知っていました。
当日の演奏については、指揮者もそうですが、神戸市混声の皆さんも比較的お若いせいもあるのでしょうか、元気よく、溌剌と歌い上げられていたような印象を受けました。やはり、この曲は情感たっぷりと、もう少し緩いテンポでも良かったのかと思った次第です。
これが海上自衛隊のコンサートだったら、アンコールに「軍艦行進曲」というところですが、さすがに今回はアンコールなしでした。
帰りの電車内で、感動覚めやらぬうちにとFacebookに投稿しました。
投稿を見た人の中には、「え!?ひょっとしてネット右翼!?」と言う感想を持った方が居たかも知れませんが、そうではありません。念のため!
高度経済成長期に学校生活を送った我々前期高齢者ですが、改めて自国の成り立ち(神話にすぎないという人も居ますが・・・・)についていかに知らない(教えられていない)かということを今回は実感したことでした。