思い出の中のあの歌この曲

メロディーとともによみがえるあの頃の・・・

♪ 「いつでも夢を」

いつでも夢を 橋幸夫・吉永小百合 - YouTube

 

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1968年(昭和43年)12月日本レコード大賞10周年記念音楽会

いつでも夢を 橋幸夫吉永小百合

【作詞】佐伯 孝夫
【作曲】吉田 正
1
星よりひそかに 雨よりやさしく
あの娘はいつも 歌ってる
声が聞こえる 淋しい胸に
涙に濡れた この胸に
言っているいる お持ちなさいな
いつでも夢を いつでも夢を
星よりひそかに 雨よりやさしく
あの娘はいつも 歌ってる

2
歩いて歩いて 悲しい夜更けも
あの娘の声は 流れ来る
すすり泣いてる この顔上げて
きいてる歌の 懐かしさ
言っているいる お持ちなさいな
いつでも夢を いつでも夢を
歩いて歩いて 悲しい夜更けも
あの娘の声は 流れ来る

言っているいる お持ちなさいな
いつでも夢を いつでも夢を
はかない涙を うれしい涙に
あの娘はかえる 歌声で

 

当時は両者とも多忙な日々を送っていたためスケジュールが合わず、別々にレコーディングした音源を一つにミキシングして発売したという。なお吉永の歌がオーケストラと合わず、やむなくピッチを上げてオーケストラと合わせた。その特徴的な歌詞と、まだ舟木一夫西郷輝彦などもデビューしておらず、橋が若き王者として人気を極め、吉永も若手女優として高い人気を誇っており、その二人の初デュエット曲として発売当初より話題となり、発売から「1ヶ月で30万枚という驚異的な記録をたて……半年すぎた翌年5月には100万枚を突破した」。累計売上は260万枚を記録した。

歌詞に登場する「あの子」については、橋は当初は吉永を連想して歌っていたが、吉永も共に歌唱していることに気付き、上にいる妖精のような存在を連想して歌うようになったという

詞・曲ともに明るい憧憬にあふれたこの楽曲は、第4回日本レコード大賞の大賞を受賞し、1962年を代表する楽曲となり、1960年代の高度成長期を象徴する楽曲となった。その後も長い間、日本国民に愛された楽曲として人気を保っている。長年にわたりラジオやテレビの各番組で流され、この楽曲へのリクエストも多い。そのため、発売当時はまだ生まれていなかった世代にもこの曲はよく知られている。(Wikipedia

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1962年(昭和37年)と言えば、私が小学校に入った年でした。
子どもの頃に、テレビやラジオで流れていた歌は、何十年経ってもそのメロディーは、記憶に残っているものです。
この歌も、そんな大ヒット曲の一つです。

今回は、子どもの頃に持っていた歌詞に対する素朴な疑問について少し述べてみようと思います。
それは、「言っているいる お持ちなさいな いつでも夢を いつでも夢を」の部分についてです。
今見ると、何ということもないのですが、長らくこの「お持ちなさいな」に少しひっかかっていました。

「いつでも」・「夢を」・「持ち続けなさい」ということなのですが、当時はなぜかこの単純な倒置法が分かりませんでした。
「持つ」というと、荷物か何か、形と重みのあるものという発想しかなかったものと思います。
また、歌のフレーズが、「言っているいる お持ちなさいな」でまとまっており、前後の歌詞のつながり具合が、田舎少年には理解できていなかったようです。

今回、この歌を取り上げるので、いろいろネットで調べていると、やはり、違和感を覚えている方がいらっしゃいました。

 

そんなスゴイ方の作品ではありますが、「いつでも夢を」の歌詞にわたしはずっと引っかかっていました。
♪星よりひそかに 雨よりやさしく♪
冒頭はなるほど、さすがの詩的表現だ!と唸ってしまうのですが、
♪言っているいる お持ちなさいな♪
ココ。この部分がどうにもしっくりこないんですよ。「言っているいる」の「いる」が2回出てくるのはまあ良しとして、どうして次に「お持ちなさいな」となるんでしょう。
「お持ちなさいな」は文脈としては次の「いつでも夢を」にかかるはずなのに、メロディ構成上は、♪言っているいる お持ちなさいな♪ がひとまとまり。しかも「言う」という内容に続くのが「持つ」なんですよ。「言ってます、持ちなさい」って言われたら「は?どういうこと」と思ってしまいませんか?

そして、♪いつでも夢を いつでも夢を♪とくる。この一連の歌詞がすごく不思議だったんですよね。曲の作り方が歌詞と合ってないのかなあなどとも考えてしまいました。いやでもそんなはずはない。吉田正も偉大なる作曲家ですよ。

「いつでも夢を」の歌詞はちょっと不思議
 「昭和よいとこ」 http://achikon.com/showa-music/itsudemoyu

 

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(吉永さんと作曲の吉田正さんのデュエット)

多くの人に尋ねてみたわけではありませんが、子ども心に「どういう意味?」とちょっとひっかかっていたのは、言葉の感覚(?)としては、むしろ正しかったのではないかと思ったりします。

(子どもの頃から、音感はダメでしたが、絶対語感のようなものはあったのでしょうか😀)

 

※子どもの頃に繰り返し聴いた楽曲は、何十年経っても忘れませんが、昨日大阪のいずみホールで聴いた東京混声のラフマニノフ「晩祷」。たしかに素晴らしいのですが、歌詞の分からない歌は、メロディーも記憶に残りませんね(;。;)

 

※※昔、「サユリスト」なる言葉がありました。熱烈な吉永さんのファンのことです。

そういう方がもしこのブログを見られたら、怒られそうなのですが、どうも吉永さんは歌のほうはあまりお得意でなかったように昔から思っているのですが、偏見でしょうか?