思い出の中のあの歌この曲

メロディーとともによみがえるあの頃の・・・

♪ ロシア民謡「一週間」~謎めいた歌詞~

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歌:ボニージャックス(1963年『第14回NHK紅白歌合戦』、司会・宮田輝

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日曜日に 市場に出掛け
糸と麻を買ってきた。

テュリャ テュリャ テュリャ・・・・
     ( 以下   囃子言葉を簡略 )
月曜日は お風呂を焚いて

火曜日に お風呂に入り

テュリャ テュリャ テュリャ ・・・・

水曜日は 友達がきて

木曜日は 送っていった。

テュリャ テュリャ テュリャ ・・・・・

金曜日は 糸巻きもせず

土曜日は おしゃべりばかり

テュリャ テュリャ テュリャ ・・・・・

友達よ これが私の

一週間の 仕事です

テュリャ テュリャ テュリャ ・・・

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前の東京オリンピック(昭和39年・1964)の後ぐらいだったでしょうか、3歳年上の従兄(現在、胆石の手術で入院中、コロナで見舞いも行けず)が、中学で覚えてきたものか、よくこの歌を唄っていました。

当時、私は10歳ぐらい。歌謡曲に興味が芽生え始めた頃でした。

この歌のメロディーの調子の良さと、歌詞の不思議さが妙に印象深かったのを覚えています。

今と違って、謎めいた歌詞の意味を調べる手段もなく、何十年とそのままだったのですが、このブログを書くにあたって、ネット検索をしてみると、やはり同じような疑問を持った方は多いと見えて、「yahoo知恵袋」にも質問があがっていました。

 

まずは、ウィキペディアですが・・・

「一週間」、原題「Неделька」(ニェジェーリカ、「週」)は、ロシアの民謡。
女性の一週間の様子を歌ったロシア民謡で、作詞・作曲者は不詳。19世紀頃に成立。

日本では「楽団カチューシャ」による訳詞(1954年)が有名で、その内容はロシア語原詞を比較的忠実になぞったものである。この他訳詞担当は不明だが、「日曜日はにこにこ」「月曜日はげんきに」と、曜日のだじゃれで構成されたのも有った。
1963年4月にはNHKの『みんなのうたで紹介。編曲は若松正司で、歌はボニージャックスが担当した。2016年12月現在音声のみ見つかっており、映像は見つかっていない。同年8月にはボニージャックスの歌唱でキングレコードからシングル発売され、同年12月の『第14回NHK紅白歌合戦でもボニージャックスにより披露されている。また、同じくNHKの『おかあさんといっしょ』『歌はともだち』『歌のメリーゴーラウンド』『ドレミノテレビ』などでも歌われた。
2015年3月22日から、JR西日本大阪環状線野田駅の発車メロディに採用されている。楽団カチューシャの訳詞にある「日曜日は市場に出かけ」という歌詞と、大阪市中央卸売市場本場の最寄駅であることにちなむ。
日本では、この曲のメロディがCMソングとして使用される機会が多い。1960年代後半にスバル・360、1980年代にハウス食品「ザ・シチュー」(1983年)やタイヘイ「タイヘイファミリーセット」、エッソ、1990年代前半に丸美屋食品工業(以下略)

 

歌詞の内容については、ふれてありません。

 

主人公の娘さんが、「私はこんなに単調な生活を送ってるのよ~」と嘆いているのでしょうか?

いろいろな解釈があるようで、「直訳自体が間違っていて、~私は一週間働きづめだった」(yahoo知恵袋)というのも見られます。

 

また、ブログで取り上げていらっしゃる方もありました。

「孤舟の多事雑感ブログ」

ameblo.jp


 

この歌詞の主題は、 この家の娘さんが、愛しい恋人に向けた素朴な彼女の胸のうちなのです。

日曜日に麻布と紡錘(巻き軸)を
買ってきて
一週間が始まる。
今週は 年末年始だったため
仕事はあまり捗らなかった。
月曜日から サウナに火を入れたり
年末だから家にエミーリカ、貴方が挨拶にきてくれたわ。
そして 宿泊していった。
金曜日は 新年の1月1日。
皆 仕事を休むわ。
翌日の土曜日は内乱で亡くなった人や祖先に供養をして新年を迎えたの。
エミーリカ。これが 私の一週間だったの。
早く 私をここから連れ出して!
毎日の夢のない退屈な生活と、内乱の中で男達は死んでゆく。
エメーリカ、早く私をこの町から連れ出してよ。

このような 田舎の素朴な娘さんの心境を歌ったものと解釈できます。

ネット上には、本当に様々な解釈が見られますが(玉石混淆!)、どうも時代背景などを考慮すると、この方の解釈が説得力がありそうです。

 

ロシア語という高いハードルがあるために、メロディーに馴染みはあるものの、その歌の本来の意味がわからなくなっている一例ですね。

逆に、その謎めいた部分が、何十年たっても、その歌を忘れられないものにしているのでしょうか。

 

※ボニージャックスの皆さん、さすがは早稲田のグリーで鍛えられただけあって、音響設備の未発達な当時ですが、すばらしいお声ですね!